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胃や十二指腸の病気と深い関係にある『ピロリ菌』(1) |
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ここ数年、「ピロリ菌」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
ピロリ菌は胃の中に生息する3〜4ミクロンほどの大きさの細菌。正式な名前を 「ヘリコバクター・ピロリ」といいます。なんとなく親しみやすい語感ですね。ヘリコバクターの 「ヘリコ」 とは「らせん形」 のこと。ヘリコプターのヘリコと同じ語源です。「ピロリ」とは最初の発見場所である胃の幽門部 (ピロリス) からきており、「バクター」は細菌(バクテリア)の意味です。
ピロリ菌は一方の端についた4〜5本の鞭毛(べんもう)と呼ばれる毛をスクリューのように回転し、らせん状のからだを回転させて胃の中を活発に動き回っています。
今まで、強い酸で満たされた胃の中では、細菌は生息できないと考えられていましたが、1983年、オーストラリアの医師によって胃の中にも細菌が生息していることが発見されました。これが、らせん形の細菌「ピロリ菌」です。 |
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40歳以上の約80%がピロリ菌に感染 |
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現在の日本では、30歳までの人の感染率は、20%前後にすぎません。ところが40歳以上の人になると、感染率は80%以上というデータがあります。ピロリ菌の感染率は衛生環境と関係していると考えられ、とくに上下水道が十分に普及していなかった戦前から戦後にかけて子ども時代を送った、60歳以上の人の感染率が高いのが特徴です。
ピロリ菌の感染率は国によってずいぶん違います。大まかな言い方をすれば、先進国ほどその感染率は低く、発展途上国ほど高くなっています。とくに上下水道などの衛生環境が整っていない西アジアや東南アジア、アフリカの国や地域で、感染率が高くなっているのが現状です。
ところが、先進国の中できわだって感染率の高いのが、わが日本。イギリスやフランス、オーストラリアに比べて、ほぼ2倍の感染率です。しかし、衛生環境が整った現代では、ピロリ菌の感染率はかなり低くなっています。
今の日本で通常の生活を送っているのなら、子ども同士、母から子、成人同士が感染することはまずありません。そういうわけですから、感染に関してそれほど神経質になる必要はないでしょう。 |
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感染するとどんな病気になるの? |
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ピロリ菌に感染すると、胃に炎症を起こす人もいることが確認されています。ピロリ菌が胃酸を中和してアルカリ性にするので、胃の粘膜が傷つくのですり粘膜が傷つきただれると、痛みなどさまざまな症状が出てきます。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍の患者さんのピロリ菌感染率は、約90%にのぼるといわれています。
ただし、ピロリ菌に感染している人でも、胃の粘膜に炎症を起こすことなく、まったく問題のないきれいな胃をしている人のほうが、はるかに多いのです。
近年、もっとも注目されているのは、ピロリ菌と胃がんとの関係です。ピロリ菌自体は発ガン物質ではありませんが、胃ガン発症の原因のひとつであるとされています。
ピロリ歯に感染して胃がただれている人は、ピロリ菌に感染していない人に比べて、胃ガン発症のリスクが高いという意味で、感染している人が必ず胃ガンになるというわけではありません。
しかし、喫煙、過度の飲酒、刺激の強い食べ物などの要因が加わるとリスクがさらに高くなるため、ピロリ菌に感染している人はよりいっそう健全な生活習慣を心がけたいものです。 |
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